尾瀬の魅力
尾瀬のどこがそんなに良いのか、なぜ毎月行くのか、と良く質問されます。尾瀬と言えばミズバショウですがそれだけでしょうか、それはなんと言っても高山植物が咲き乱れる6月〜7月が尾瀬の魅力の一つです。尾瀬の自然を感じるのは紅葉が終り氷点下になった朝の「大霜」「白い綿帽子」を被った尾瀬ヶ原は雪解けから秋までの色々な思い出を蘇らせてくれます。
1)尾瀬:高山植物の宝庫
群馬、新潟、福島の三県にまたがる尾瀬は湿原、湖沼、樹林、山岳などの自然が織り成す変化に富んだ美しい景勝地で春から秋まで多くの方が訪れています。また尾瀬は尾瀬沼と尾瀬ケ原を中心に至仏山や燧ケ岳などの雄大な山々に囲まれた盆地で高山植物の宝庫となっております。

尾瀬は学術的にも貴重な自然が残されていることから日光国立公園の特別保護地区に指定され国の「特別天然記念物」にもなっています。2007年8月30日に日光国立公園から分離して、新たに会津駒ヶ岳、帝釈山、田代山を加えて「尾瀬国立公園」が誕生しました。
尾瀬ヶ原
尾瀬ヶ原(面積760ha)は、標高約1,400mの本州一の広大な「高層湿原」です。 天水のみに依存している湿原で、非常に養分が少ない貧栄養化の進んだ植物の生育しづらい環境となっています。このため植物も特殊なもののみとなり尾瀬ヶ原の特異な植物相を構成しています。
尾瀬沼
尾瀬沼(面積160ha)は、標高約1,660mの群馬、福島の県境にまたがる火山の噴火で形成されてせき止め湖が尾瀬沼です。周囲は約6Kmで沼の周囲には大江湿原をはじめとする大小の湿原が点在します。さらに沼を全景にした燧ケ岳の眺めもすばらしい。尾瀬沼は一周できまして三平下と長蔵小屋周辺から見る燧ケ岳は絶景のポイントです。


尾瀬ヶ原


尾瀬沼

至仏山
標高2,228m、 尾瀬ケ原を眼下に見おろし、会津駒ケ岳や上信越の山々を展望。尾瀬を代表とする至仏山は貴重な高山植物が多く見られる山として有名です、特に高天ヶ原は素晴しい眺めです。「ホソバヒナウスユキソウ」は至仏山と谷川岳周辺の蛇紋岩地帯でしか見ることができません。尾瀬ヶ原から見る至仏山の情景は実際の登山道のほんの一部しか見えていません、実際の小至仏〜至仏山頂〜高天ヶ原の景色は鳩待峠ルートから見ることができます。


上田代から


小至仏〜至仏山頂〜高天ヶ原


オヤマ沢田代


小至仏山


至仏山


高天ヶ原

燧ヶ岳
標高2,356m、東北一の高さを誇り、尾瀬の展望台とも呼ばれる山で燧ヶ岳は、まないたぐら、しばやすぐら、御池岳、赤ナグレ岳、ミノブチ岳の5つの山の総称です。尾瀬ケ原や尾瀬沼はもちろん、奥日光・会津・上信越連峰の雄大な山々や裏燧の花畑を展望することができます。御池から登り始める「広沢田代」「熊沢田代」の湿原を歩くルートでは展望の良い爽快感が味わえます。


広沢田代


熊沢田代


燧ヶ岳山頂


沼尻平


尾瀬沼東岸


至仏山中腹

アヤメ平
標高1,969m、富士見峠から鳩待通りへ約20分歩きますと展望の良いアヤメ平があります。アヤメ平とはキンコウカの葉がアヤメの葉に似るところから誤った名に由来しておりましてアヤメが一杯咲く場所ではありません。以前の素晴しい景観は360度のパノラマの展望から「天上の楽園」と呼ばれていました。毎年行われております植生復元作業の成果がとても嬉しい限りです。
横田代(鳩待通り)
鳩待峠から鳩待通り(アヤメ平方面)の樹林帯を約1時間歩きますと急に視界が開けるのが山頂部や傾斜面に形成された湿原である「山地湿原」の横田代です。この場所から晴れた日には正面には燧ケ岳の山頂、振り返れば至仏山と笠ヶ岳が手に取るよう見え、また平ガ岳が展望できるのが素晴しい。


富士見田代


横田代


アヤメ平


平成15年度植生復元場所

平滑ノ滝・三条ノ滝
尾瀬ケ原の赤田代から30分ほど下りますと白波を立てて花崗岩の上を滑るように流れる平滑ノ滝があり、さらに30分ほど歩きますと三条ノ滝があります。三条ノ滝は尾瀬ケ原の東北端にあって尾瀬の水を集めた120mにも及ぶ爆布でその規模においては日光華厳の滝をしのぐ豪快さをもっています。三条ノ滝展望台からは水量豊かにダイナミックに流れ落ちる様子が目の前に展開されて迫力満点で圧倒されます。
渋沢ノ大滝
尾瀬で3つ目のこの滝は小沢平から約1時間10分の「渋沢温泉小屋」から約30分ほど歩いた渋沢沿いにあります。三条ノ滝とは違って迫力はないですが静かな樹林の中ある滝で、紅葉時には一度見る価値があります。
抱返の滝
尾瀬で4つ目の滝で沼山峠から七入に向かう沼田街道にあります(下り約25分)、しっかりと整備されたルートで標識も真新しいので安心、約25分で到着の抱返の滝はほっとさせてくれます。このルートのブナ林は一度歩く価値があります。


平滑の滝


三条の滝(5月下旬)


渋沢ノ大滝


抱返の滝

大江湿原
沼山峠から入山して突如樹林が途切れて開けるのが大江湿原です。この湿原は尾瀬ヶ原とはスケールが違いますが大江山の山あいに細長く広がる湿原で、ミズバショウ、ワタスゲ、ニッコウキスゲの群生が咲く高山植物の宝庫です。大江川の橋から見る大江湿原は特に素晴しいです。
燧裏林道
御池から尾瀬ヶ原の赤田代までの登山口は約3時間と長いルートですが変化に豊んでいまして私のお薦めルートです。御池田代、姫田代、上田代、横田代と湿原が続く木道からは越後の山々の展望が美しく、また紅葉時ブナ林の続く樹林帯はがすばらしい。


大江湿原


裏燧橋


上田代


横田代

白尾山・皿伏山
富士見峠から白尾山(2,003m)・皿伏山(1,917m)をへて尾瀬沼へと抜けるこのコ−スは、途中原生林や小湿原など歩く変化に富んでいます。登山道もよく整備され道標もしっかりしていますが、訪れる人は少なく登山者でにぎわう尾瀬の中でも静かな山行を楽しむことができます。皿伏山は燧ケ岳の南3kmにありこの山は皿を伏せたような形をしているのでこのように名づけられました。白尾山と皿伏山の山頂からは特に展望はありません、緩やかで変化のない樹林帯の為に残雪期には迷いやすいルートです。


白尾山(2,003m)


尾瀬沼から見た皿伏山

大清水平
三平下から尾瀬沼南岸道を約20分歩いた大清水平分岐から皿伏山や富士見峠方面に少し歩いた場所にあります。ミズバショウが遅くまで見ることが出来て、比較的混雑が少なくゆっくりと出来る穴場的湿原です。
小淵沢田代
尾瀬沼〜鬼怒沼山の長い林道を最初の湿原となります。大江湿原側から歩くルートは視界が良くないですが、もう一つの長蔵小屋から歩くルートでは尾瀬沼や大江湿原が見ることが出来る展望台があります。


大清水平


小淵沢田代

白砂田代
沼尻(ぬしり)から尾瀬ヶ原に向う林道を約20分程歩いた針葉樹林に囲まれた静かな湿原です、この湿原は裸地化しており現在植生復元を行っております。
浅湖(あざみ)湿原
大江湿原から沼尻に向かう尾瀬沼北岸道を約20分程歩いた、燧ケ岳の長英新道分岐を過ぎた先にある小さな湿原です。


白砂湿原


浅湖湿原

2)会津駒ヶ岳(2,133m):山稜線に広がる湿原・池塘群
会津駒ヶ岳は尾瀬国立公園になる以前からハクサンコザクラの群生がきれいな時や紅葉時に登っています。会津駒ヶ岳から見る燧ヶ岳や平ヶ岳は素晴らしく、中門岳の縦走路は尾瀬ののアヤメ平とはまた違った池塘が連続する風景で好きです。コバイケイソウの群生やミヤマウイキョウの群生も素晴らしいです。

檜枝岐村から一番近い滝沢登山口が一般的で駒ノ小屋(素泊まり、予約制)まで約3時間、一番奥の中門岳はさらに1時間程度です。御池登山口や七入登山口(大杉岳経由大杉林道)、キリンテ登山口(大津岐峠経由富士見林道)から会津駒ヶ岳に向う縦走路の展望は素晴らしいです。

駒ノ池と山頂

山頂

中門ノ池と中門岳

中門岳(一番奥の池塘)
3)帝釈山(2,060m)・田代山(1,926m):台地状の山頂湿原
帝釈山は檜枝岐村側の馬坂峠登山口、田代山は館岩側の猿倉登山口となります、帝釈山から田代山までは約1時間で縦走出来ます。 馬坂峠登山口から歩き出すと6月下旬のオサバ草の群生には圧倒されます、田代山の手前にもオサバ草の群生があります。

田代山は舘岩村の猿倉登山口から登ると約1時間で小田代に到着します、この後さらに1時間登ると田代山に到着します。田代山山頂は山頂に広がる広い湿原となっており目立ったピークはありません、台地状の山頂湿原が特長です。田代山湿原は尾瀬と同様に高山植物の宝庫です、春から秋までお花が楽しめます。

オサバ草

帝釈山山頂

田代山山頂

小田代

ワタスゲ

ニッコウキスゲ