知床の山旅

屋久島と白神山地には何度も足を運びましたが、知床が世界自然遺産に登録されたことでガイドブックやホームページを調査して計画を立てました。

2006年に一度計画しましたが都合で中止、今年の02月10日−02月13日に流氷見物を兼ねて網走から知床まで下見することが出来ました。知床自然センターからフレペの滝まで歩きました、フレペの滝から見た白銀の知床連山にはもちろん感激しましたが、もっと素晴らしく感じたのが独立峰の斜里岳でした。

夏のシーズン中でも混雑を避ける為に7月上旬に計画、斜里岳と羅臼岳、そして知床散歩の3日間を基本としました。羽田空港-女満別空港-知床斜里の移動を各1日として4泊5日としました、早割割引も時間帯で差があります。

07月12日(土):行き
飛行機:羽田空港 12:45発 → 女満別空港 14:30着(JAL)
バス:女満別空港 15:30発 → 斜里BT 16:45着(知床エアポートライナー)

斜里BT(知床斜里駅前)で下車します、日本レンタカー斜里店はバスターミナル内にあるので便利です。レンタカーを受け取り、徒歩1分のホテルグランディア知床斜里の駐車場に車を移動してチェックインします。入口横には足湯とお風呂に天然温泉の露天風呂もあります。明日の出発時間は午前4時と決めて午後9時には消灯しました。

07月13日(日):斜里岳
斜里岳登山口に向かいます、清里町の国道沿いの広大な麦畑やじゃがいも畑に圧倒されます、ちょっと朝焼けになり日が差したのですが雲が多く天気が心配です。登山口の案内板から林道に入ります、清岳荘まで約8kmです。清岳荘への上り坂だけは舗装されていて有料駐車場(500円/日)に到着しました、エゾスカシユリがきれいに咲いています。登山道情報板には斜里岳ルール(携帯トイレ、ストックにはキャップをつける、植物の上に座らない、踏み込まない)や熊目撃情報(熊見峠、上二股〜馬の背間)がありました。

登山道は清岳荘跡の林道の終点から始まります、多くの沢を超えて登っていくのは初めて経験です、どの沢にも橋がないので大きな石渡りの連続で、どこを渡れば良いのか困ってしまう場所もありました。

下二股分岐から旧道コースを進みます、多くの滝の横を登って行きますので新鮮は気分の登山です、水連の滝、羽衣の滝、万丈の滝、見晴の滝、七重の滝、霊華の滝、竜神の滝、お花を楽しみながら上二股分岐で暫し休憩です。ミソガワソウ、オニシモツケ、ミヤマキンポウゲ、チシマキンバイソウ、マイズルソウ、ゴゼンタチバナを確認、胸突八丁(9合目)を過ぎればやっと馬の背に到着です。

馬の背は山頂ではなく稜線上です、やや雲がありますが遠くの山々の良い眺めに感激です、山頂まで約30分程度ですが急坂です。急坂を上り切ると色々なお花が咲いています、ヨツバシオガマ、チングルマ、ハクサンチドリ、エゾカンゾウ、コケモモ、ウコンウツギ、チシマギキョウ、ミヤマオダマキ等、やっと山頂(1,545m)到着しました。眼下に清岳荘が確認出来、知床半島方面は展望が開けていて根室海峡も確認出来ました。

馬の背に下り、上二股分岐を新道(熊見峠)方面に登ります、途中の登山道には竜神ノ池の案内板があります。坂を登り切ると稜線に出て展望も素晴らしく遠くに竜神ノ池が確認できます、ハイマツの稜線歩きの山頂が熊見峠で気分爽快の展望です。

熊見峠から下二股分岐までは標高差400mの急坂を下ります、ぬかるみの場所も多くちょっと歩きずらかったです、やっと下二股分岐に到着して暫し休憩です。ここからは一の沢川沿いを下りますが急坂もないので旧登山口(旧清岳荘)までは楽でした。車道から林道に入り清岳荘手前の登山口に無事到着しました。

(清里登山口05:30---下二股分岐06:30---上二股分岐08:00---馬の背08:45/09:00--- 斜里岳09:30---熊見峠11:15---清里登山口12:45)

下山時間が予定よりも早かったのですが、今日は斜里BTに戻りレンタカーを返却して岩尾別YHに移動しないといけません。帰りの麦畑やじゃがいも畑越しの斜里岳の展望はまた格別な思いです、ガソリンスタンドに寄り満タンにして斜里BTに到着します。カムイワッカ湯の滝行きの路線バス(14:20発)の時間まで休憩です、平日なので高校生の通学バスにもなっているのです。

海岸沿いに出るとオシンコシンの滝を過ぎウトロBT、知床自然センターを過ぎるとやや下り坂のカーブが続き次の岩尾別バス停で下車すると約1分で岩尾別YHに到着です。岩尾別YHはイワウベツ川の下流にありエゾシカが道路沿いにあちこちにいます、羅臼岳、三ツ峰、サシルイ岳の展望も素晴らしい。ユースホステルは高校生の時以来です相部屋が基本ですが2段ベットで快適夕食メニューは選択可能、朝食はパンでした、ここから見る知床連山の眺めも良い。明日は朝食後に送迎バスで岩尾別登山口から羅臼岳にピストン予定です。岩尾別YHはシーカヤックツアーが人気で夕食後のミーティングではこのツアーや知床観光の関する解説を行っています、羅臼岳の状況もありましてお昼のお弁当も注文しました。

07月14日(月):羅臼岳
朝食後の午前8時前に送迎バスで岩尾別登山口に到着です、ホテル地の涯の右側を通り木下小屋の前が登山口です。歩き出しと一気に知床の森を歩いていると実感します、このルートにも熊目撃情報があり見通しが悪い場所ではちょっと怖いです。やや雲が多いものの雨が降る天気でもないので暑くなくて助かります、オホーツク展望からは知床五湖方面が確認できます、弥三吉峠を過ぎて最初の水場である弥三吉水で補給して休憩します。

極楽平付近は緩やかな登りですが樹林帯で視界はほとんどありません、仙人坂の急坂を過ぎると2番目の水場である銀冷水はほとんど流れておらず緊急以外は不向きで、エキノコックス感染の心配があるそうです。見通しの悪い狭い登山道の連続で確かに熊が出たら怖いです、羽衣峠を過ぎると正面には雲間から三ツ峰が現れます、ウコンウツギの群生があり大沢の端に到着。例年であれば大沢から羅臼平まで雪渓が残るのですが今年はありませんのでもうお花畑となっていて嬉しくなりました。エゾツツジ、チシマクモマグサ、エゾノツガザクラ、アオノツガザクラ、エゾコザクラ、チシマノキンバイソウ、チングルマを見て羅臼平に到着してお昼にします。

お昼を終えると山頂はガスで見えませんが背の低いハイマツの登山道の羅臼岳に向かいます、岩清水の水場は大きな岩から細く流れていて水筒が一杯になるまでに手が冷たくなるほどでした。この水で元気が出ました、この先の登山道にもお花畑があり、エゾノツガザクラ、アオノツガザクラ、チングルマが素晴らしい。山頂に近づくと登山道と言うよりも岩登り状態で両手も使って岩場を慎重に登るとやっと山頂に到着しました。山頂はちょっと狭いので足元に注意します、雲が多く視界は悪いものの山頂からの展望に感激です。

そろそろ下山時間となりましたので岩場を下山します、岩場はやっぱり下りの方が危険に感じます、お花畑でマクロ撮影して岩清水で顔を洗います。下山途中からわずかに見えた三ツ峰、サシルイ岳が印象的でいつかテント泊でシレトコスミレを見たいと思いました。羅臼平から大沢までは名残惜しいお花畑です、チシマクモマグサの群生が印象的でした。下りは極楽平とオホーツク展望で少し休憩しただけで無事下山完了です。

(岩尾別登山口08:00---弥三吉水09:30---大沢10:40---羅臼平11:30/12:00--- 羅臼岳12:45/13:15---極楽平15:00---岩尾別登山口16:00)

ウトロ行きの路線バスの時間まで1時間あり暫し休憩した後、朝の送迎バスから見た景色が良かったので岩尾別YHまで約30分歩けば帰れるのでゆっくり川沿いを歩き出します。イワウベツ川沿いはしっかりとした樹林帯で10分程度歩くと今日登って来た羅臼岳が見えて来ます、車道の両側にはあちこちに黄色いお花が咲いていたのですが、多くのエゾシカがこのお花を摘んでいて私が近づいても逃げませんのでちょっと怖かったです。知床五湖からの道と合流地点に出ると岩尾別YHが見えて来ました、これで今回の予定であった斜里岳と羅臼岳の登山が完了しました。

明日はカムイワッカ湯の滝や知床五湖を観光するので、マイカー規制中は途中下車可能のチケットを事前に購入する必要があります(バスの車内では購入できません)ので受付にて購入しておきます。

07月15日(火):知床散歩
朝から天気が悪く雨は止みましたが知床連山は見えません、朝食後チェックアウトしてシャトルバスでカムイワッカ湯の滝に向かいます。知床五湖の手前ではヒグマが目撃されたようで、熊追い処理していました。カムイワッカ湯の滝はマイカー規制中でシャトルバスしか入れません。シャトルバス(大型の観光バスでマイクロバスではありません)が狭い舗装されていない林道を走るのにはびっくりです、急カープもあり運転手の腕の見せ所です。車窓からは林道沿いのお花や小さな池やエゾシカも出迎えてくれました。

約30分でカムイワッカ湯の滝に到着しましたが、一の滝(約100m、気温30度)までしか歩くことができないのが残念ですが、湯煙の滝に手を入れて見ると少し温かかったです。折り返しのシャトルバスに乗り知床五湖(ヒグマの危険防止の為に二湖まで通行可能)に向かいますが、ガスで何も見えないので展望台を往復して知床自然センターに向かいます。

知床自然センターから林道を進みフレペの滝に歩き出しますが、ガスで展望なしなのでもちろんフレペの滝も音しか聞こえませんでした。ウトロに移動して2月に冬期閉鎖されていたオロンコ岩に登ることが出来ました、お花もきれいでした。

オシンコシンの滝はシャトルバスでの途中下車は別料金なのでウトロから往復します。屋久島の大川の滝と比較してはかわいそうですがちょっと迫力を感じました。ウトロでも小さな滝が流れていますが、温かい温泉の滝でした。撮影を終えてウトロに戻り斜里BT行きのバスに乗り、ホテルグランティア知床斜里駅前に到着しました。これで明日は帰りますが斜里岳と羅臼岳の登山は出来たものの知床散歩はガスで展望が良くなったのが残念でした。

07月16日(水):帰り
バス:斜里BT 08:05発 → 女満別空港09:16着(知床エアポートライナー)
飛行機:女満別空港10:25発 → 羽田空港12:15着(JAL) 

シーズン中は女満別空港から知床方面の直通バスが運行されるので便利です、朝食後チェックアウトして斜里BTからバスに乗ります。

斜里岳の登山は清岳荘に宿泊すれば一番楽ですが素泊まりです、清里町内に宿泊しても良いでしょう、登山口までの路線バスはありません。 羅臼岳の硫黄岳登山口は現在通行不可です、木下小屋は素泊まりですがホテル地の涯が一番便利で、路線バスもあります。

(参考資料)
知床自然センター/(財)知床財団
岩尾別ユースホステル
知床斜里町商工観光課
別冊山と渓谷 世界遺産を歩く 知床 1200円
知床自然観察ガイド 857円+税
利尻礼文知床・大雪植物手帳 1300円+税
週間花の百名山(No.18)阿寒岳 羅臼岳 斜里岳 560円
最新版日本百名山(No.32)利尻岳 羅臼岳 580円
最新版日本百名山(No.33)阿寒岳 斜里岳 580円
知床国立公園 パークガイド 知床 500円